建築条件付きの土地とは
NHKドラマ『正直不動産』では、建築条件付きの土地をテーマとしたエピソードがありましたが、建築条件付きの土地とはどういうものなのでしょうか。
建築条件付きは自由度がない
これは、建物を建てる会社が決まっている土地だということです。ドラマの中で、「注文建築と同じですよね」というフレーズが出てきましたが、ハウスメーカーで注文住宅を建てる場合と全く同じとは言えません。
ハウスメーカーで注文住宅を建てる場合は、完全にフリープランであり、ゼロベースで建物プランを立案していくことが可能です。一方で建築条件付きの土地の場合は、その土地のサイズに合わせて、大抵モデルプランというものが決まっています。その土地で最大限に建物を建てた場合に近いモデルプランになっていることが多いため、そこから部屋数を増やすことや、木造を軽量鉄骨などへ構造を変えるといった自由度はありません。また、建物の部材や設備などもメーカーが限られ、玄関ドアも決められたサンプルから選ぶといった制限があるのが普通です。つまり、自由度は全く異なるということです。
建築条件付きは外せないことが一般的
私たちのところへのご相談で、「土地がとても気に入ったものだったが建築条件付きの土地だった。建てたいハウスメーカーは決まっているので、建築条件を外せないか」というものがあります。多くの場合、建築条件付きは外せないことが一般的だと思いますが、中には「金額を積んでくれるなら外してもいいです」というケースがあります。どのくらいの金額を積めばいいのかというのは、業者の都合と現場によって様々ですが、私が知りうる限りでは500~600万円程を価格にプラスさせないと交渉に入っていかないと思います。
建築条件付きの土地の注意点
次に、建築条件付きの土地を買いたい方が注意するべき点についてご説明いたします。
土地を契約したのちに建物の請負契約という流れになります。ドラマの中では「建物は土地を契約してからゆっくり考えましょう」という話もありましたが、これは非常に良くない進め方です。最終的にはどのような建物を建てられるのかということを、十分理解してから土地も契約しないといけません。完全に建物プランを固める必要はありませんが、例えば、大まかな間取りや仕様、テイストについては事前に説明を受けておくべきでしょう。通常、建築条件付きの土地の契約をするときには、土地の契約をしてから3ヶ月以内に建物の請負契約が成立しなければ「白紙解約」になるという条件がつきます。その条件がつくことをいいことに、建物はゆっくり進めましょうというようなケースはよくあります。
事前に建物の仕様やスケジュールを理解しよう
しかし、最終的に自分の希望をする建物が建てられないから解約するということになれば、時間が無駄となります。そのため、最初の段階で完成現場を見せてもらって建物で使うサンプルを見せてもらうとか、建物に関する打ち合わせは何回程度やって決定していくのか、建築確認はいつ頃出していつ頃完成して引き渡しになるか等、やはり建物の仕様やスケジュールについてもしっかりと聞いておかなくてはいけません。白紙解除条件があるからといって、安易に土地だけ先に進めればいいというものではなく、しっかり建物についての理解をし、総額でいくらなのかというのを把握しないと十分な住まいの計画だとは言えません。
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(2021年9月2日取材)