FPと宅建士のホンネ座談会
長年携わってきた
3名による座談会
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不動産業界の
離職率が高い理由
不動産業界の方は、年配の方が多く若い人はあんまりいない印象ですが、若い人の離職率は高い業界なのでしょうか。その理由は何でしょうか。ノルマとかが厳しいからだとか?
離職率は高いですね。ノルマの面もありますし、今の倫理観についていけないという人もいます。ただ、大抵は、この業界はこういうもので、がさつで乱暴でノルマがきつい営業に耐えないといけない。耐えた人間が上に行くのですけれども。上に行くというのは、より専門的な仕事ができるというものではなくて、早く現場を離れて管理職に行くというものなんですね。いつまでも、ノルマを抱えて現場仕事をやっていきたいという人が、あんまりいないような状況です。
そのため、若い人は、辞めてしまうか、病気になったり、鬱になったりしてしまうことが多いんですね。それは組織が与える仕事のやり方が悪いのだ、と思います。
大手は若い社員は結構いますよね。そこで一人前になろうと頑張っていくと、自分としてはやりたくないと思うスタンス、はたから見てよろしくないと思われるスタンスに感化されていってしまう。そんなところは見えますね。可哀そうだなと感じます。ちゃんと、自信を持ってお客さんにサービスをしていきたいという人には、働きやすいかというと、そうではない。どちらかというと、そんなことまでする必要はない、余計なことは言わなくていい、というような環境です。これはとても残念なことです。
やはり不動産は、一生モノというところが他と違うところで、不動産業界のあるべき姿かなと思います。飯田さんが、住まいというのは生活必需品だというお話をされていましたが、確かにそうだなと思いました。やっぱり、売って終わり、というところが多いので、本当にお客様のことを考えるのであれば、プロとして、お客様以上に人生に責任を持った提案をすべきだと。それは、当たり前のことですが、お客様以上にお客様の生涯のことを考えている業者はやっぱり少ないと思います。そこを、きちんと打ち出していくというか、伝えていって、不動産業界にそれが当たり前だ、という空気ができたらいいなと思います。